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Tael&Tatl テールとテトル

おしゃべり好きの暴露話。

アメリカ社会/他文明との関わり合いについての考察

こんにちは、鳴海です。

2017年度が始まり、早くも2週間が経ちましたね。もしかしたら皆様の生活は去年と比べて変わってるかもしれませんし、変わってないかもしれません。いずれにせよ、僕の生活はあまり変わることなく平凡な生活を続けています。(少なくとも100日はこんな感じです)

その中で、実家に篭って色々と悩む引きこもり生活を続けていて、色々と精神的に迷子になったり道が見つかった気がしたり色々していたので、日記も兼ねて何を読んで何を感じたのかまとめておきたいと思います。

文明と異国との関わり合いについての考察

自分だけかもしれませんが、実家にいると仕事で付き合いがある以外特に人と話すこともなく、すべきこと以外はむしろあまりできない生活になっていることが多いです。そこでもすべきことから逃げようとしていろんなことを考えることがあるのですが、走行しているうちに自己認識と他者評価、哲学的な何かを考えるよくわからない迷宮に入っていました。最初のきっかけはこの本だったと思います。

文明の衝突

文明の衝突

 

アメリカの大学とかでテキストとして頻繁に上がる本の一つです。2001年のあの事件を予言したして話題となったこともあり、筆者自身がかなり有名なのでとりあえず読んでおこう…とあまり考えずに手に取ったのが始まりでした。そうしたら思った以上に自分の知らない世界に対する論述が多く、アイデンティティや文明の存在や定義についても幅広く書いてあり勉強になると同時に精神的にフラフラになっていました。笑

 

要点をかいつまんで話すると…

近代化/人口の都市への移動により、周辺部から都市へ移動した人々にとってのアイデンティティがなくなっていった。理由としては、農村部ではそこへ住んでいるだけで自己を定義する事が出来たのに、都市部は特色ある共同体に参加するなどをして他人と差別化したりする手段を「意識しないと手に入れられない」ため、農村部で存在したアイデンティティがぐらついている、ということ。またその反動として宗教への回帰や企業への過剰な献身などが見られている。

また、過去の西欧社会が他の文明と相対的に進んでいて、他の途上国社会が抑圧的に感じていた状態から何十年か経過し、現在は先進国は高齢化による影響力の弱体化が見られ、かつイスラム地域の人口増加とアジア地域の経済発展により彼らの影響力の強化されていて、パワーバランスが変わりつつある状態である、と言うことです。そしてそれが故に相互を敵とみなしあい文明の衝突が発生する可能性が高い。というのがメインテーマです。

 自分のアイデンティティについて悩んだり、世の中こんなに違うこともあるのか~。と思うことがたくさん合って、今後今まで触れたことのない文化に属する人にも上手にこの辺り聞いてみたいと思います。

 

アメリカのアイデンティティについて

続けて読んだのがこちら。

分断されるアメリカ (集英社文庫)

分断されるアメリカ (集英社文庫)

 

先程の本と同じ著者による本で、アメリカの動向もあり最近文庫にされたようです。

要旨としては、「アメリカ社会はどうやって成り立ったのか、アメリカ人と呼ばれる人たちが共通して持っているものは何なのか、またその現状から今後どんな問題が発生しうるか」などを考察したものになります。

アメリカの社会で問題になっているのは、「WASP/アングロプロテスタント:個人主義/法治国家等の思考様式をベースに持つアメリカ人」と、「メキシコ等の移民の二世、ラテン由来のヒスパニック系の人間」の間の抗争です。

アメリカではマイノリティを保護する政策が「個人の尊重」という大義、政治家の票集めのために行われてきたが、海外からアメリカに移住してきてかつ帰化しない移民に対してもその思考様式を当てはめていたら、気づいたらそのマイノリティが「二世代目のアメリカ生まれアメリカ育ち、でも英語とWASP文化を知らない、と言った人間たち」の誕生を導きました。

ヒスパニック以外はアメリカ文化に同化する傾向があり(というかアメリカ的思考様式に憧れて移民となった)、かつ同族で生活をすることも少なかったが、そうでない彼ら(経済的理由等での移民)は同族で生活を共にしやすく、その性質と距離的な移民の容易さと時の流れにより、「移民の数の増加」と「英語を話せないヒスパニックのアメリカ人(二世代目)の誕生」を生み、生まれ持ってアメリカ人でありかつマイノリティの彼らを守る政策などを導き、最終的にはヒスパニックは国内で発信力を持ちました。

そして英語主義、プロテスタント主義のアメリカを英仏二カ国語、二文化のアメリカとして存在していく事とさせ、本来アングロプロテスタント的だったアメリカの全体的な政策を揺るがすほどの力、ヒスパニックが大多数の州を生み独立する可能性まで持つようになってしまい、どうすべきか、と言うお話。

 

自国の話でないから「アメリカ大変やなぁ…何か起きた時に想定できるようにはしておこう」で済ませることも出来ますが、かなり深刻な問題なんだろうと言う感覚は持ちました。政府の話は日本であっても自分の行動で変化を生むことは難しいので、最低限「何か起きた時に対処できるようにしておく」が必要だと思いますが、それのための情報収集としてはかなり有意義だったと思います。

 

色々とメインテーマ以外で知ったこともありました

メインテーマ以外でも、この二冊の中でぼちぼち言葉の定義や問題の発生原因として考えられるそれぞれの法則性について語っている部分で「なるほど」と思うことがたくさんあり少し勉強になりました。 

・戦いは同じレベル、似た特徴を持つ相手としか行われない。

・敵がいることで自分のアイデンティティを確立することも多い。(冷戦時の米露)

政教分離で政治は動くと便宜上言っているが、アメリカ主義とプロテスタンティズムは引き離すことが難しい。アメリカンドリームも、労働が善も、個人主義プロテスタンティズムに由来する。

・ハードパワー(経済力、人口規模)が強まればソフトパワー(発信力、影響力)も強まる

・人間は絶対的利益よりも敵や他者との相対的な利益を求める「純粋な利益より、的に勝つことを重視する」

・都市で財産を築いたエリートたちは、勤務地や住居に帰属意識を持たず、世界市民(ダヴォス市民)的な価値観で動くようになる。自分の故郷への還元より世の中全体に対する改善のために働く傾向がある。

 

などなど。言いたいこと全部書いてしまうと今の二倍くらいの文量になってしまいそうですし、本の内容全部紹介してしまうことになりそうなので、本日はこれくらいで。

 

興味があれば上の二冊、是非御覧ください!

 

鳴海